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三人寄れば文殊の知恵

三人寄れば文殊の知恵

吉野川は誰のもの?

吉野川は誰のもの?

今年の梅雨明けは早かった、それだからでしょうか?

四国の水がめといわれる早明浦ダムの貯水率が
ゼロになりました。

早明浦ダムは四国一の河川の吉野川の上流に位置する
西日本一といわれる貯水量を誇るダムです、

~~~~~以下引用~~~~~

発電用水の放流開始/貯水率ゼロ、長期化も

早明浦ダムの利水容量が31日午前10時に底をつき、
同時に発電専用用水の緊急放流が始まった。

貯水率がゼロとなったのは2005年以来3年ぶり3回目。
発電用水の放流で2・5カ月分の水道用水を賄える見込みだが、

今後しばらくはまとまった降雨の可能性は低く、
早明浦ダムの運用開始(1975年)以降、
初めて長期にわたる本格的な発電用水の放流が予想される。

 発電用水は、放流開始時点で2600万トンを確保している。
香川の配分量は通常の水道放流量の57%の
日量約16万4000トン、

徳島は42%の同約16万8000トンで、
計33万2000トンを放流する。

両県の放流量をもとに試算すると78日分の水道用水を
供給できる見通し。

           2008/09/01 四国新聞社

~~~~~以上引用~~~~~

台風でも来ないと満水になることは期待できません。

四国は軒並み平年よりここ3ヶ月降水量が少ないです。

>香川の配分量は通常の水道放流量の57%の日量
>約16万4000トン、徳島は42%の同約16万8000トン

徳島向けの水が少ないのが気になります!

徳島県人の感覚としては、何で徳島を流れて海に注ぐ
吉野川の水を、わざわざ山を切り開いて香川に分けるのか?

という気もします。

早明浦ダムの貯水量は2億トン、徳島市民(26万人)の
水の使用量の5~6年分ともいいます。

徳島市を除く吉野川流域の人口は、
徳島市の人口を超えることはないでしょう。

香川県に水を分けなければ、不足することはありえない!
香川県のために我慢している!

という意識もするのですが・・・

ちょっと古い文章ですが、こんな意見もあります。

~~~~~以下引用~~~~~

「吉野川のアユを助けるためにバケツ汲みした高松市民」

ある夜のこと、話題が香川県の水不足に及んだ。

 1日の給水が5時間で夜間は完全ストップ。
官公庁は冷房をストップし、家庭ではバケツでトイレに
水を運んだ。

ペットボトルで間に合うはずもなかったが、
事務次官でなくとも香川にペットボトルの水を送った人は
多かったはずだ。

香川はもともと降雨量が少ないところに、水源の四国山脈でも
雨が足りなかった。
天災である。だれもがそう思って同情した。

~~~~中略~~~~

香川県が命の綱とする香川用水は徳島県の阿波池田市付近で
吉野川から引いている。

香川県の市民は水不足に約半年苦しんだ。
この間、徳島県側ではただの一度の給水制限もなく
何事もなかったかのように過ごした。

~~~~中略~~~~

実は1976年、吉野川上流に早明浦ダムを建設したとき、
香川県と徳島県のとの間で給水の配分が決まった。

吉野川の既存の年間水流7.72億トンは徳島県のもので、
早明浦ダムの完成によって増えた6.57億トンについて
徳島4.1億トン、香川2.47億トンとなった。

結果、徳島は計11.82億トン、香川は2.47億トンとなった。

5対1である。配分の理由は分からない。

~~~~中略~~~~~

香川は年間6億トンの水を使い、徳島は5億トンが必要とされる。
そもそも配分としてはあまりに不公平だった。

だから香川県知事は徳島県に余っている水を
分けて欲しいと懇願した。
徳島県は水利権を盾に「ノー」と言った。

~~~~中略~~~~~

徳島県側の水が涸れていたのではない。

そういえば早明浦ダムの水位が日々下がっていった様は、
テレビニュースで全国に放映されたが、
吉野川が干上がった映像はなかったと記憶している。

都村氏は「極論すれば、吉野川のアユを助けるために
高松市民30万人は毎晩バケツで水汲みしたことになる」
と結んでいる。

       1998年03月18日(水) 経済ジャーナリスト 伴武澄

~~~~~以上引用~~~~~

吉野川の河口に架かっている橋は、
長さが一キロを超えています。
そんな大きな川が干上がったら大変でしょう!

引用された元の文章はこちら

「香川の生活用水の3倍近い水が海に垂れ流されている!」

と衝撃的なタイトルのグラフがついています。
今ならもっと水の使用量は多いかもしれません。

~~~~~以下引用~~~~~

私は「香川は徳島の水を当然の権利としてもらうべきだ」という
主張をしているのではありません。

まず、「水は天から人間への恵みだ、誰のものでもない、
みんなのものだ」という総論について合意しましょうと
言っているのです。

徳島の大半の人は、香川に水を回したら徳島が
ショートすると思っているかもしれませんが、
「徳島で使う5億トンに対して、供給量は12億トンある。
そのうち2~3億トンを香川に回せば香川は十分足りる」
とちゃんと数字を示せば、誰でも納得できる話だと思います。

                なんしょんな香川Q17

私の調べた限りでは、河川水量の生態系及び地下水脈への
影響に関するレポートやデータは、皆無に近い。
従って、実際には吉野川で水量を少しずつ増減する実験を繰り返し、
何年もかけてチェックしながら減水のトライアルをしていくのが
よいと思っています。私はそう考えています。

私は、生態系に影響がないとされる水量を「河川維持水量」
として推定し、そのデータを使ってこういう答を
出したわけですが、それについて「いや、そうじゃない、
もっと自然に影響を与えるかもしれない」と思われるなら、
ぜひ調べてみて下さい。
              なんしょんな香川Q21
            
~~~~~以上引用~~~~~

どうなんでしょう?

もともとの水自体は誰のものでもありません。
人間のものでもありません。

ダムを作った時点で、自然にどれだけ影響を与えているか?

ちなみに最近CMで

「水力発電はCO2を出さないから環境にやさしい」

というのを見ましたが、
どこが環境にやさしいのか全くわかりません。

ちなみに「水力発電 環境にやさしい」を検索すると

目眩がしてきました。

水力発電が環境にやさしいことを売り物にする人が
こんなに多いとは???

確かに、稼働中は水の落差を電気エネルギーとして取り出すので
火力や原子力に比べればやさしいように思えるかも知れませんが、
どう考えても、自然の中にコンクリートでダムを作ることが
環境に影響を与えないとは思えません。

それに、ダムに水を貯めることが、ダム湖による水没地域
のみならず下流域の水量が減ることで環境に
影響が出ることは避けられません。

そう考えれば、現時点で早明浦ダムが吉野川の生態系に
大きな影響を与えていることが明らかです。

これ以上取水を増やすのはやめて欲しいところです。

近年、ゲリラ豪雨が問題になっています。
時間雨量50ミリを超える場合も少なくないといいます。

被害ばかりが強調されていますが、前向きにとらえると
一気に雨水を確保できるチャンス!

50ミリの雨が1メートル四方に降った場合、50リッター
すなわち、ドラム缶4分の一です。
それが1キロ四方ならば、5000万リッター、
すなわち5万トンの水が確保できます。
10キロ四方ならば500万トン

ちなみに高松市では年間平均1123ミリの降水量があり
面積が371平方Kmあることを考えれば、
理論上4億トンを超える水が集まります。

香川の水の必要量が6億トンならば、徳島に頼らずとも
高松の市街地だけでその3分の2をまかえる可能性があります。

環境に与える影響を考えれば、それを全部使うことは
許されませんが、それでもほとんどが利用されないまま
海に流されていることは間違いありません。

香川県の方の意見をお伺いしたいところです。

最終更新日 2008年09月05日


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